スクールカウンセラーについて知りたい

学校にスクールカウンセラーを配置する試み

1995年に、学校にスクールカウンセラーを配置する試みを文部省が始めました。これは学校での教育が荒れていたことが社会問題となっていたためです。このスクールカウンセラーを配置する事業は2001年には本格的になり、正規事業となりました。学校で働くスクールカウンセラーは必ず臨床心理士の資格を所持していなければなりません。

 

スクールカウンセラーは教師、生徒、保護者、学校の橋渡しをし、それぞれの考え方や立場を第三者の立場で尊重し、それぞれの言い分を上手に活かせるように上手に立ち回る必要があります。非常に根気のいる仕事ですが、子供の心に闇を持たせることなく、健やかに成長させるように支えて行くという大切な役割を担います。

 

スクールカウンセラーは現在、正規事業となってはいるのですが、スクールカウンセラーとして学校に配置されるのは週の内たったの1日もしくは2日程度であることがほとんどです。それも配置というよりも派遣といったほうが正確でしょう。

 

教育現場においてのスクールカウンセラーの位置付けは現在のところまだ明確になっていません。スクールカウンセラーに学校で会えるのもたったの週に1度か2度なわけですし、色々な学校を掛け持ちしているわけですから生徒からしたらいつでも頼れる存在だとは言い難いかもしれません。

 

その上、新しい事業ですから、スクールカウンセラーの実績がまだまだ少なく、手本とする例やノウハウも少ないのが現状です。1つの学校に1人しかスクールカウンセラーということは、大変な事態が突然に起こった時に1人で対処していかねばならないということです。

 

要するにスクールカウンセラーになる為には、スクールカウンセラーが様々な経験をしており、実力が身に付いていなければならないと言えるでしょう。

 

学校というのは教育をする現場であり、本来は学校生活を送る上で芽生えた心の悩みを何とかする場所ではありません。心に不安や悩みを抱えた人は病院の精神科や心療内科、相談所で問題を解決することが一般的です。

 

スクールカウンセラーは悩みを抱えた生徒をサポートすることができますが、学校として抱えている問題の根本的な解決にはなりません。学校ならではの集団生活や人間関係の細かな部分にまで気を配らなくてはなりませんし、その生徒のことだけに配慮していれば良いという問題でもありません。生徒の気持ちを優先するあまり、カウンセラーと教師の関係が悪化してしまっては元も子もないからです。

 

学校の中でいじめや学級崩壊、教師の体罰が行われない健全な学校作りをするためには、問題が起こってから対処するのではなく、あらかじめそうならないための予防策を張らなくてはなりません。最も大切なことは温かい人間関係を築くことです。そのために教師の力が不可欠です。そんな教師をサポートするためにスクールカウンセラーがいるのです。スクールカウンセラーは教師を初めとする様々な立場の人間と連携を取らなくてはなりませんし、学校でどのような位置付けでいるかも今後の課題と言えるでしょう。